62歳男 海外単身旅行で人生観が変わり、ストレスフリーになった話

60歳を過ぎた今、人生をゆっくり振り返る時がある。
過ぎてしまえば長いような短いような・・。しみじみ走馬灯のように頭に出来事を浮かべてみると、その後の人生を大きく変えた体験がいくつかあった。
その中でも一番大きな転機となった出来事と言えば、26歳の時に一人でイタリアに行った経験だ。
仕事をしていた私は、年始年末の休みを利用して、ツアーではなく思い切って自分一人でチケットを手配して、単身終日フリーの旅行に出発した。
元々海外旅行が好きで、長期の休みがとれるとツアーでアジア数カ国はすでに行っていた。その国々で良く目にしたのは、大きな荷物を背中に負って気ままに旅行を楽しんでいるひとり旅の若者達だった。治安が悪かろうが騙されようが、彼らは逞しく自由に旅行を満喫していた。
ツアーで来ている私たちは、ガイドさんから「・・に行っては危ないからやめましょう。・・という声かけには対応せずに無視してください。」など、注意だらけで萎縮してしまっていたので、彼らの伸び伸びリラックスしている様子に憧れを感じていた。
そこで、一大奮起して「海外ひとり旅」にチャレンジしたけれど、これが思った以上に過酷な旅だった。
まずは、時間通りに発着しない飛行機にとてもイライラさせられた。日本では、少しの遅れも許されない交通システムが常識だが、イタリアは遅れない方が非常識だった。給油で止まった飛行機は、2時間過ぎても出発せず、乗り換えの空港では4時間待ち。ようやく目的地に着いた時には、夜中の1時だった。がらんとした薄暗い冬の空港で、朝まで待つ時の寒さと怖さは、今まで人生の中で感じた恐怖を超越していた。
更には、その後やっと人のいる街までたどり着いた時、ウロウロ困っている姿を見ても声をかけてくれる人は誰もおらず、おまけに道を尋ねようとしても、聞く耳も持ってくれず、買い物したスパーではおつりをちょろまかされた。
あまりにもやさしい社会で過ごしてきたので、自分の力で自分を守る事を忘れていたことに気ずき、私は変わった。
この旅の収穫は、どんな時もへこたれず立ち向かっていくパワーと、どんなアクシデントに遭ってもストレスフリーで乗り越える自信だ。
人生のパワーアップには、海外ひとり旅をおすすめする。